最新マンハッタン不動産売買/賃貸市場動向≪2024年1Q≫
マンハッタンコンドミニアム・コープ(分譲マンション)の売買市場は、価格上昇を続ける全米の多くの他地域と異なり、価格、成約件数ともに低いレベルで推移し、2024年第1四半期は対昨年同期で成約件数は4%減少し、中間価格は3%下落しました。顕著な傾向としては、ファーストタイムバイヤーの比率が全体の27.3%と過去10年間で最も低いこと、海外投資家の占める割合が8.7%と低いこと、現金購入者の割合が63.4%と高い比率を占めていることが挙げられます。その背景には住宅ローンの高金利、ドル高、不安定な世界情勢などが考えられます。買い手市場のこの時期に物件購入をお考えのお客様には、より有利な条件での購入が可能となっています。例えば新築コンドミニアムは本来であれば価格交渉は効かず言い値での購入となり、又、新築特有の経費がかかりますが、最近は価格や経費の交渉に応じるビルが多くなっています。一方、円安の今、売却をお考えになる場合は、最初からマーケットを反映した、より現実的な値付けで市場に出すことがスムーズな売却の鍵となります。市場価格に合っていない高値でマーケットに出しますと、引き合いがなく1か月後に価格見直しをして再募集をかけることになり、成約までに3~36か月かかるケースも見られます。 賃貸市場はコロナ禍以降、賃料がうなぎ上りに高騰する傾向がしばらくみられましたが、ようやく平常なマーケットに戻りつつあり、賃料は2024年第1四半期は前期から3%の下落が見られました。春夏のハイシーズンは活発な賃貸市場が予測されますが、これまでのような大幅な賃料の上昇は落ち着きを見せてきています。
【売買市場動向】
【賃貸市場動向】
出典:売買/賃貸市場のグラフはともにOLRからデータ引用。